メンテしやすい設計が長期コストを下げる理由
- Hitoshi Kawabata
- 12 時間前
- 読了時間: 4分
メンテしやすい設計が長期コストを下げる理由
― 飲食店の“見えない固定費”を抑える設計の考え方 ―
飲食店づくりでは、どうしても**初期費用(内装・厨房・設備)**に目が向きがちです。しかし実際には、オープン後にかかり続ける「メンテナンスコスト」こそが、経営にじわじわと影響します。
そしてこのメンテナンスコストは、設計段階でほぼ決まっていると言っても過言ではありません。
この記事では、「メンテしやすい設計」がなぜ長期的なコスト削減につながるのかを、飲食店設計・厨房の視点から解説します。

メンテナンスコストは「突然」ではなく「設計ミス」から始まる
「オープンして数年で修理が増えた」「毎年どこかしら不具合が出る」
こうした相談の多くは、設備の質が悪いからではなく、メンテナンスを想定していない設計が原因です。
例えば、
点検口がなく、壁や天井を壊さないと修理できない
配管が詰まりやすい位置・勾配になっている
厨房機器の裏に手が入らず、清掃・点検ができない
これらはすべて、設計段階で防げた問題です。
メンテしやすい設計がコストを下げる3つの理由
① 修理・交換時の「工事費」が最小限で済む
メンテナンス性の悪い店舗では、
壁解体
天井開口
床のはつり
といった余計な工事費が発生します。
一方、・点検口がある・機器が単独で入替できる・配管ルートがシンプル
こうした設計であれば、修理費=作業費のみで済むケースが多く、結果として長期的な支出が大きく変わります。
② トラブル時の「営業損失」を防げる
飲食店にとって一番のコストは、**修理費そのものより「営業できない時間」**です。
排水トラブルで臨時休業
冷蔵庫故障で仕込みが止まる
ガス・電気の不具合で営業制限
メンテしやすい設計は、
不具合の早期発見
応急対応のしやすさ
部分修理のしやすさ
につながり、休業リスクを最小限に抑えられます。
③ 清掃性が高く、設備寿命が延びる
実は、**「壊れたから交換」ではなく「汚れが原因で寿命が縮む」**設備は非常に多いです。
油汚れが溜まりやすいダクト
清掃しづらいグリストラップ
ホコリが溜まる電気設備周り
メンテしやすい設計=日常清掃がしやすい設計。結果として、
故障頻度が下がる
設備の使用年数が延びる
交換サイクルが長くなる
という好循環が生まれます。
メンテしにくい設計にありがちな落とし穴
設計相談でよく見るのが、次のようなケースです。
見た目優先で点検口をなくしている
厨房機器をギリギリまで詰め込んでいる
将来の機器入替を想定していない
居抜き設備を「そのまま使う前提」で整理していない
短期的にはコストダウンに見えても、数年後に確実にツケが回ってくる設計です。
設計段階で必ず確認したいチェックポイント
長期コストを下げるために、設計時に最低限確認したいポイントは以下です。
□ 配管・配線に点検・清掃ルートがあるか
□ 厨房機器は単体で交換できるか
□ グリストラップ・ダクトの清掃性は確保されているか
□ 将来の業態変更・機器変更に対応できる余白があるか
これらはデザインが完成した後では修正が難しい項目です。
メンテしやすい設計=「経営に強い店」
メンテナンスしやすい設計は、
派手ではない
写真映えもしにくい
しかし、確実に利益を守る設計です。
初期費用を抑えるだけでなく、10年・15年使える店舗にするかどうかは、設計段階で決まります。
まとめ|長期コストを下げたいなら「設計の順番」が重要
メンテナンスコストは設計で決まる
修理費より「営業損失」が怖い
清掃性=設備寿命
見えない部分ほど設計が重要
飲食店づくりで失敗しないためには、「作る前」にどれだけ考えたかがすべてです。

メンテナンスまで考えた設計かどうか、設計図の段階でチェックできます。
「今の計画で問題ないか相談したい」
「居抜き設備が本当に使えるか知りたい」
といったご相談も可能です。
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