設計条件なしの見積比較が失敗する理由
- Hitoshi Kawabata
- 1月19日
- 読了時間: 3分
設計条件なしの見積比較が失敗する理由
― 安さで決めたはずが、なぜか高くつく飲食店工事の落とし穴 ―
「とりあえず相見積を取って、一番安いところに頼もう」飲食店の内装・厨房工事で、よく聞く進め方です。
しかし実際には、設計条件がないままの見積比較こそが、失敗のスタートになるケースが非常に多く見られます。
この記事では、
なぜ「設計条件なし」の見積比較が危険なのか
現場で実際に起きている失敗例
失敗しないために、最低限そろえるべき条件
を、飲食店専門の設計・施工・厨房の視点から解説します。

「見積を比べたのに失敗した」現場でよくある声
実際の相談で、よく聞くのは次のような言葉です。
「最初は一番安かったのに、途中でどんどん金額が上がった」
「業者ごとに言っていることが違って、何が正しいのかわからない」
「完成してから、使いにくさに気づいた」
「これは見積に入っていないと言われた」
これらの原因の多くは、見積の取り方そのものにあります。
理由①|各社が「違う前提」で見積を出している
設計条件がない状態では、各社はそれぞれ自分たちに都合のよい前提で見積を作ります。
A社:最低限の工事だけを想定
B社:後から必要になりそうな工事も含めて算出
C社:厨房や設備はざっくり想定
一見すると金額差に見えますが、中身はまったく別物です。
つまりこれは、「同じ条件での比較」ではなく、バラバラな工事内容の価格比べになっています。
理由②|「入っていない工事」が後から必ず出てくる
設計条件が整理されていないと、見積から抜け落ちやすい工事があります。
厨房の給排水・ガス容量調整
消防・保健所対応工事
動線変更による壁・床工事
既存設備の撤去・補修
仕上げのグレード差
これらは、設計段階で決めていないと見積に反映できません。
結果として、「工事が始まってから追加」→「当初予算オーバー」という流れになります。
理由③|安い見積ほど「想定外」に弱い
一番安い見積は、多くの場合「想定を極限まで削った金額」です。
想定外の事が起きた
現場で仕様変更が必要になった
法規対応が追加で必要になった
このとき、設計条件がない=判断基準がないため、すべてが追加費用になりやすくなります。
「安く始めたつもりが、最終的に一番高くついた」これは珍しい話ではありません。
失敗しないために最低限そろえるべき「設計条件」
見積比較で失敗しないためには、完璧な設計図は不要ですが、次の整理は必須です。
業態・席数・提供オペレーション
厨房レイアウトと主要設備
既存を「残す/撤去する」の判断
必要な法規・保健所・消防対応
仕上げの優先順位(コスト調整ポイント)
これらが整理されていれば、見積は「価格」ではなく、考え方・精度・リスク対応力の比較になります。
まとめ|見積比較で失敗しないために一番大切なこと
設計条件なしの見積比較は、安さを選んでいるようで、実はリスクを選んでいます。
先にやるべきは、
どんな店にしたいのか
何を優先し、何を削れるのか
どこまでを今回やるのか
この整理=設計条件です。

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